ステージ4で「打つ手なし」と
言われたとき読んでほしい癌治療サイト
「もう、あなたには打つ手がありません」
がんのステージが進むと、医師からそのようなひとことを言われてしまうことがあります。でも、そこであきらめないでください。その状態から一緒にがんに立ち向かってくれる、「がん治療をあきらめない」医師を探しましょう。
ありふれた言葉に聞こえるかもしれませんが、がん治療はあきらめないことが全てです。その強い気持ちで、長期にわたる余命を勝ち取った患者さんがたくさんいます。これから自分に合う、別の治療法を探していきましょう。

がんの治療法を知る
がん治療にはいくつかの方法があります。中には進行度により、おこなうことができない方法も。主な治療法を解説します。
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手術療法
がん治療において、まず選択すべき治療法といわれています。手術ができるなら、「完治できる可能性が高い」状態といえます。
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抗がん剤治療
抗がん剤は、体内に入ると血液に乗って全身を巡りがん細胞を攻撃する薬です。通常の細胞も傷つけてしまい、副作用が発生します。
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放射線療法
放射線療法はがん細胞に放射線を当てることで、直接切り取る作業をせず、がん腫瘍をなくしたり小さくしたりすることができます。
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免疫療法
免疫療法とは人が本来持っている免疫力を回復させ、「がん」に立ち向かおうとする方法です。まだ発達中の治療法でもあります。
特集最新のがん治療「トモセラピー」とは?
放射線治療も技術の発展にともない、様々な治療法や最先端の機器が登場しています。以前ではがん腫瘍の個数が多いと照射できないといった制約がありましたが、最近ではステージ4のがんでも照射可能な機器が増えてきました。本特集では、最新の治療法を紹介します。
放射線にはどのような種類があるのか、確認してみましょう。
放射線治療を受ける際の、一般的なスケジュールをまとめました。
治療に関して、メリット・デメリットはどんなことでしょうか。

引用元:クリニックC4公式HP
(http://cccc-sc.jp/index.html)
「末期がんの治療をあきらめない」医師がいる病院リスト
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引用元:クリニックC4
(http://cccc-sc.jp/index.html)外科手術ができないほど進行したがんも治療することができる、「トモセラピー」による放射線治療が受けられるクリニック。
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引用元:銀座鳳凰クリニック
(https://www.ginzaphoenix.com/)患者自身の細胞を利用した「WT-1樹状細胞ワクチン療法」を実施。ほぼすべてのがんに効果が期待でき、かつ副作用もほとんどなし。
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引用元:東京放射線クリニック
(http://www.troc.jp/)治療開始まで最短1週間、放射線治療をおこなう時間はわずか30分ほどと、忙しい人でも通いやすいクリニックです。
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引用元:国立がん研究センター東病院
(http://www.ncc.go.jp/jp/ncce/index.html)抗がん剤の開発も実施している、国内でも歴史のあるがん専門病院。珍しいがんであるなら、症例の集まりやすい専門病院がおすすめ。
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引用元:東京MITクリニック
(http://www.mitgroup.jp/)東京駅から徒歩5分の場所にある、APT分子免疫療法を受けることのできるクリニック。自分の免疫を使うので、副作用が少ない治療。
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引用元:江戸川病院
(http://www.edogawa.or.jp/)前立腺がんに対し、特に診療実績を持つ。22時まで放射線治療を受けることができるのが特徴。東京都前立腺がん診療連携協力病院。
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引用元:島村トータルケアクリニック
(http://koshu-ya.xsrv.jp/)がん特有の疼痛や緩和ケアを、在宅でも受診可能。ステージが進んだがんと闘うための、特別な栄養ケアプログラムも。
末期がん(ステージ4)の治療について
がんにおいてステージ4と診断されたとき、全身にがんが広がっていることを意味します。しかし、転移したそれぞれの場所を治療していくことは可能です。臓器ごとに違うがんの特徴を知り、あきらめずに治療をすることが、運命を変えることにつながります。
【ご注意】「あきらめない癌ステージ4治療ガイド」で掲載されている情報は、あくまで一般情報です。治療に関しての判断は、担当医などの医療者と相談のうえ行ってください。
癌のステージ4ってどういう状態?
癌と戦うためには、体が今どのような状態にあるのか?について正しく理解しておくことが重要です。
ステージ4と診断された場合、体の中では何が起きているのでしょうか。
癌にはステージがあります。ステージとは病期とも呼ばれ、どれくらい体の中で癌が進行しているのか?を示す基準のこと。ステージ0、または1から始まります。 治療法を検討する中では、そのステージの中で最も効果的とされている方法を実践することになるのです。
同じステージでも合併症や年齢、体調などの関係によっても最適な治療法は異なります。
ステージはどのようにして判定されるのか?というと、主に癌の広がりや大きさ、リンパ節への転移があるか、他の臓器への転移があるかといった診断の後にステージが決定されます。
それぞれのステージの特徴
ステージ0はまだ癌が上皮と呼ばれる部分に止まっており、リンパ節に転移していない状態のことを指します。
ステージ1は広がった腫瘍が筋肉の層までに止められており、リンパ節に転移していない状態のこと。ステージ2は筋肉の層を越えて広がってはいるもののリンパ節へ転移していない状態のこと。またはリンパ節への転移が小さくあるものの腫瘍が広がっていない状態のことを指します。ステージ3は腫瘍が筋肉の層を越えているだけでなく、リンパ節への転移も見られる状態のことです。
それではステージ4とはどういった状態なのかというと、ステージの最終段階となります。臓器の壁を越えて周りの血管や他の臓器にも転移している状態です。どの癌にかかったのかによって細かいステージ分類は異なるのですが、一般的にはこのような分類となります。
治療の難しさ
ご紹介した通り、ステージ4とは非常に深刻な状態にあるといえるでしょう。複数の部位に癌が存在している状態のことでもあるため、問題となっている箇所を1つだけ切除したとしても大きな状態の改善は見込めません。
何度も手術を繰り返す結果になるため、基本的にはステージ4で手術を行うことはないのです。しかし、ステージ4と診断された場合には100%手術ができないわけではありません。転移した先が手術しやすい部位だったり、安全に取り除けることが確認された場合には手術を行うこともあります。
また、ステージ4だったとしても治療法が残っていないわけではありません。基本的には手術ではなく抗癌剤を用いた治療を行うことになります。抗癌剤を使うことにより全身に薬を届け、転移した先々の腫瘍に働きかけることができるのです。
抗癌剤治療がうまくいき腫瘍が小さくなった場合、そのタイミングを見計らって手術を検討することも可能となっています。ステージ4と診断されても選択できる治療法はいろいろあるので、担当医師と相談しながらどのような治療法を取り入れていくのかについてよく検討してみましょう。
例えばこちらではステージ4の大腸癌に関する治療について書かれています。
ステージⅣの大腸癌の場合は、癌の部分を取り除くだけでは、他の臓器に転移した癌がまだ残っている状態なので、すべての癌が取り切れたことにはなりません。一般に大腸癌では、肝臓や肺に転移した癌も、それらが手術で切除することが可能であれば、積極的に手術を行います。何回かに分けて手術を行うこともしばしばあります。癌を手術ですべて取り切ることができれば、約40%の人では完治が期待できます。ただし、転移のある場所・数や、その時点での身体の症状などに応じて、手術以外の治療法(化学療法や放射線療法など)がすすめられる場合もあります。出典:『もっと知ってほしい大腸癌のこと』 杉原健一
http://www.cancernet.jp/upload/w_daicyou160530.pdf
確かに治療が難しい段階に入っているのは間違いありません。しかし、もしも現在の病院で治療法がないと判断された場合にもセカンドオピニオンなどで別の選択肢を与えてくれる病院や医師が見つかるかもしれないので、希望を捨てないようにしましょう。
ステージ4といってもすべての人が同じ状態ではなく、人によって選択できる治療法や用意されている選択肢は異なります。
ただ、ステージ4の中でも末期まで状態が悪化していたり、体力的に化学療法も難しい状態になると緩和ケアが優先されることもあるでしょう。できる限り、この段階になる前に選択可能な治療法についても医師とよく話し合って検討してみてくださいね。
がんの基礎知識~ステージとは?~
がんにはステージがあり、どのステージに該当するのかによって特徴が異なります。また、がんの種類によっても変わってくるのですが、ここではがんとそのステージの特徴についてご紹介しましょう。
がんのステージ分類と特徴について
なんとなくステージというと、がんが大きいものほど悪いイメージがあるかもしれませんが、大きさだけがステージの基準になるわけではありません。
がんのステージはどのようにして分類されるのか?というと、これはどの程度がんが広がっているか、転移しているかによって決まります。具体的にいくつかご紹介するので参考にしてみてくださいね。
大腸がん
大腸がんの場合はステージ0~ステージ4といった分類になります。
- ステージ0…がんがまだ大腸の粘膜にとどまっている
- ステージ1…がんが大腸壁の筋層にとどまっている
- ステージ2…大腸壁の筋層を超えたものの、リンパ節には転移していない
- ステージ3…がんがリンパ節に転移した状態
- ステージ4…腹膜や肝臓、肺などの臓器にがんの転移が認められる
大腸がんの場合、内側から粘膜、粘膜筋版、粘膜下層、固有筋層、漿膜(しょうまく)下層、漿膜となっています。できるだけ粘膜にがんがとどまっている状態のうちに治療を開始できるのが理想です。
治療についてはステージ0~ステージ1初期の段階で発見できた場合は内視鏡治療となります。その後は経過観察を行うことになるのですが、場合によっては開腹手術や腹腔鏡手術も必要です。
ステージ1~ステージ3でがんが発見された場合、開腹手術か腹腔鏡手術を行います。その後は必要に応じて経過観察や抗がん剤治療、放射線治療などを行うことになるでしょう。
ステージ4で発見された場合は開腹手術や腹腔鏡手術ができる場合は行い、難しい場合は抗がん剤治療や光線治療、これらもできない場合は対症療法となります。
舌がん
舌がんの場合、ステージ1~ステージ3のほかにステージ4はA・B・Cに分類されます。
- ステージ1…がんの大きさが2cm以下で頸部リンパ節へは転移していない
- ステージ2…がんの大きさが2cmを超えるが4cm以下で頸部リンパ節へは転移していない
- ステージ3…がんの大きさが4cmを超え、同側に1つの3cm以下の頸部リンパ節転移がある
- ステージ4A…がんが舌の周囲に広がり、1つまたは複数の6cm以下の頸部リンパ節転移がある
- ステージ4B…あごの骨の外側または内頸動脈にがんが広がり、6cmを超える頸部リンパ節転移がある
- ステージ4C…がんの大きさにかかわらず遠くの臓器への転移が見られる
治療についてはステージ1~2では手術や放射線治療、必要に応じてリンパ節郭清などが行われ、ステージ3では手術に加えてリンパ節郭清を行い必要に応じて抗がん剤治療や放射線治療を行います。
ステージ4の場合は切除ができれば手術可能ですが、できない場合には放射線治療や緩和治療といった治療になるのが基本です。
悪性リンパ腫
悪性リンパ腫の場合、他のがんで用いられているTMN分類は使用していません。AnnArbor分類を用いることが一般的です。その分類に発汗や寝汗、体重減少の症状によってAまたはBとさらに分類を行います。ほかにも国際悪性リンパ腫会議で作成されたLugano分類を用いることもあります。
*AnnArbor分類の場合
- Ⅰ期…リンパ節が単独病変の場合。さらにリンパ節病変がなく、単独リンパ外の臓器または部位の限局性病変の場合にはⅠEと記すことがあります。
- Ⅱ期…横隔膜と同じ側にあるリンパ節の病変が2つ以上の場合。さらに所属リンパ節病変と関連している単独リンパ外の臓器、または部位の限局性病変であり横隔膜の同側にあるその他のリンパ節領域の病変はあってもなくてもよく、この場合はⅡEと記します。
- Ⅲ期…横隔膜の両側にあるリンパ節領域の病変の場合。また隣接するリンパ節病変と関連しているリンパ外へ広がりを伴った場合はⅢE、脾臓病変を伴う場合はⅢS、その両方の場合はⅢESと記されます。
- Ⅳ期…1つ以上のリンパ外の臓器のびまん性または播種性病変の場合。関連するリンパ節病変の有無などには関係しません。 また、遠隔したリンパ節の侵襲を伴った場合もⅣ期とされます。
*Lugano分類の場合
- Ⅰ期…消化管に限局した腫瘍で単発または多発的に確認された場合
- Ⅱ期…消化管で発生した腫瘍が腹腔内に広がった場合
- Ⅲ期…接している臓器または組織へ広がった漿膜の浸潤した場合
- Ⅳ期…リンパの外へ播種性浸潤または消化管病変に横隔膜を越えたリンパ節病変を伴った場合
ステージによる違いとは?
ステージによって何が変わるのか?というと、がんの進行状況と治療の選択肢が異なります。できるだけステージ1の段階で発見するのが理想的ではありますが、がんの種類によってはステージ2や3になってもほとんど自覚症状が現れず、気づくのが遅れてしまうものも少なくありません。
ステージの中で0または1は早期の状態であり、反対にステージ4は最も進行した状態となるのです。
この中でもステージ4はがんが発生した場所だけでなく、その病巣から離れた臓器に転移した状態のことを指します。つまり、もともとがんが発生していたところだけ治療しても思うような効果が得られないということ。まだがんが他の臓器に転移する前に完全に切除することができれば完治も期待できます。
がんの種類によっては同じステージの中でもいくつかの種類に分かれるものもあり、例えば肝臓がんやすい臓がん、子宮頸がんなども細かい分類なのが特徴です。
ステージを判断する上で大きなポイントになってくるのが他の臓器への転移に関することです。がんの大きさ自体は小さかったとしても、他の部位のリンパ節にがん細胞の転移が見られた場合はステージ1ではなく、2や3、4といった分類になることもあります。
ステージ1や2の段階で見つかった場合は選択できる治療法の種類も豊富で、中には内視鏡や腹腔鏡手術など、できるだけ体に負担をかけない方法で治療できるものもあります。転移した部位によっては何度も手術を行わなければならない可能性もありますし、手術で取り切ることができないと判断された場合には薬物療法に切り替えることになるでしょう。
ただ、ステージ4だったとしても残された治療法が全くないわけではありません。
がんの治療をするためにはできるだけステージが初期の段階で発見することが大切ではありますが、見つかるのが遅く、状態が悪化してから発見されたとしても諦めないようにしましょう。 医師によってどのような手法が最適なのか考え方も異なってくるので、納得のいく治療法が受けられていないと感じているのであれば他の病院でセカンドオピニオンを受けることも考えてみてくださいね。
癌ステージ4の生存率
がんと診断された場合に、できるだけ早くから治療に取り組むことが重要です。なぜなら、初期で発見できればその分生存率を高めることができるため。 以前は不治の病とまで言われていたがんではありますが、近年は医療技術の進歩や様々な薬の開発も進み、状態によっては根治させられるものも増えてきました。医療技術はこれからますます発展することが予想されているため、生存率はさらに高まっていくことでしょう。
がんの治療法の中でも特に難しいと言われているのが、ステージ4のがんです。ステージが進めば進むほど治療は難しくなるわけですが、癌ステージ4の生存率についても理解しておきましょう。
日本人の3人に1人はがんで亡くなると言われています。なかでも肺がん、胃がん、大腸がん、肝がん、膵がん、乳がんが多くを占めています。
しかし、ステージ全体で見た場合の5年生存率は大きく改善しています。例えば1963年の生存率をチェックしてみると、肺がんの場合は男性が13.8%、女性が9.2%だったのに対し、1998年には男性が35.9%、女性が48.1%とかなり向上しているのです。
参考:『がんの罹患数と死亡数』厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kaiken_shiryou/2013/dl/130415-01.pdf
ステージ4の生存率
続いてステージ4の場合はどうなのか?について紹介します。こちらも昔に比べるとかなり改善されています。例えば1997年~1999年の調査結果と、2001年から2003年の手術症例での結果を比べてみると、次のように向上しているのです。
ステージ4での5年相対生存率
- 食道がん…7.9%→22.6%
- 胃がん…6.2%→14.3%
- 結腸がん…17%→17.1%
- 直腸がん…15.8%→19.1%
- 肝がん…10.2%→19.9%
- 乳がん…29.4%→43.5%
- 子宮頸がん…17.2%→18.2%
- 前立腺がん…17.2%→66.7%
参考:『全がん協加盟施設の生存率共同調査』全がん協生存率
http://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/
がんの生存率に関する基礎知識
がんの生存率を示す値として、5年相対生存率と呼ばれるものが使われることが多いです。これはなんのことをいうのでしょうか。
例えば、5年生存率が60%だった場合、がんになった10人のうち6人は5年後も生存していると考えてしまいがちです。しかし、これは違います。 相対生存率と呼ばれる方法で数値を出す場合、がんと診断された人が5年後に生存している人の割合が日本人全体の5年後の生存率の割合と比べてどれくらい低いのか?ということを示したものです。
がんと診断され治療を行った際にどれくらい命を救えるか?を表した数値でもあります。つまり、5年相対生存率が高ければ高いほど、治療で助かる可能性が高いということ。 そもそもなぜ5年なのか?これは診断から5年間再発することがなければ、その後に再発する可能性が低くなるからです。そのため、診断されてから5年間は非常に重要な期間になるといえるでしょう。
治療をした後も5年経った段階で再発が見られなかった場合、ほとんどのがんは治癒したと判断されることになります。
がんの生存率について
国立がん研究センターでは毎年がんに関する死亡率や生存率、その他についての統計を行っています。
2017年12月8日には最新の5年相対生存率について発表がありました。 2006年から2008年にがんと診断された人のうち、男女を合計すると5年相対生存率は62.1%です。 これは全ステージでのデータとなっています。
参考:『最新がん統計』国立がん研究センターがん情報サービス
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
がんの生存率は高まっているものの、がんと診断される人は増えているのが特徴です。つまり、がん患者は増えているということ。 これは日本人が不健康になっているというわけではなく、昔に比べて高齢化社会になっていることが関係しているのでしょう。がんは高齢者ほど発症率が高くなる病気ということもあり、高齢化社会になればそれだけがん患者は増えるのです。
また、高齢者ほどがんで亡くなる確率は高くなってしまうわけですが、現状はがん患者は増えているもののがんで亡くなる人は減っているといえます。