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アービタックス

ここでは、大腸がんや頭頸部がんに対して使用される抗がん剤「アービタックス」の特徴、使用方法、注意点、副作用について詳しくご紹介します。

アービタックスに関する正しい知識を得たうえで、主治医と相談しながら治療に取り組むことが大切です。

目次

アービタックスの作用と特徴

アービタックスの効果・効能

アービタックスは、特定のがんにおいて治療効果が期待される抗がん剤です。主に「切除不能で進行または再発した結腸・直腸がん(大腸がん)」および「局所進行または再発・転移した頭頸部扁平上皮がん」に使用されます。

ただし、大腸がんにおいては、KRASやNRASという遺伝子に変異がないこと(野生型)であることが、アービタックスの効果を得るための重要な前提条件とされています。治療の前には遺伝子検査が推奨されており、これは2024年時点の標準的な検査項目です。

なお、治療の内容や体の状態によっては、これらのがんでもアービタックスが使用されないことがあります。また、がん治療以外の目的で使用されるケースは基本的にはありません。

アービタックスの有効成分

アービタックス注射液100mgには、「セツキシマブ(遺伝子組換え)」100mgが含まれています。

この薬は、マウスの細胞株を利用して製造されており、マスターセルバンクやワーキングセルバンクの構築時にはウシ胎児血清が使用されています。また、製造過程では培養液の成分としてウシ由来のアルブミンや脂質が含まれています。

アービタックスの用法

通常、成人には週に1回の頻度で静脈点滴注射によって投与されます。最初の投与では、体表面積1m²あたり400mgを2時間以上かけて注射します。2回目以降は、体表面積1m²あたり250mgを1時間かけて投与されます。患者の体調などによっては、医師の判断で投与量が調整されることもあります。

アービタックスの注意点

アービタックスを使用する際には、いくつかの注意すべき点があります。とくに、これまでに間質性肺炎を経験した人や心臓に持病がある人は慎重な対応が必要です。また、妊娠中や授乳中の人、過去に薬でアレルギー症状が出た経験のある人、現在服用している薬やサプリメントがある人も、必ず医師と相談してください。

使用上の注意点

点滴治療の後は皮膚の症状があらわれることがあるため、肌を清潔に保ち、十分な保湿を行うことが大切です。入浴やシャワーの際はぬるめの温度にし、長時間の入浴は避け、入浴後は早めに保湿を行ってください。皮膚を洗うときは刺激の少ない製品を使い、優しく洗うようにします。

衣服や靴などは締めつけの少ない、ゆったりとしたものを選びましょう。外出時には日焼け対策を行い、肌への刺激をできるだけ避けることも重要です。

また、治療中および終了後2か月程度は避妊を行い、授乳は控えるようにしてください。

皮膚症状の予防として、2024年の時点でステロイド外用薬や抗菌薬(例:ドキシサイクリン)の使用による「予防的ケア(プレエンプティブケア)」が推奨されています。

アービタックスの副作用

アービタックスは、他の抗がん剤と比べて異なる副作用が出ることがあります。副作用の現れ方やタイミングには個人差があるのが特徴で、他の抗がん剤と併用されることも多く、その際には併用薬の副作用が出ることもあります。

多くの副作用は一時的であり、治療終了後に時間が経つことで回復する傾向があります。予防や早期対応によって症状を軽減することが可能です。

主な副作用として以下の症状が報告されています。

副作用の種類や程度には幅がありますので、少しでも気になる症状が出た場合には、速やかに医療者へ相談してください。

薬による治療について不安なことがあるときは、主治医や医療機関内の「がん相談支援センター」などを活用し、一人で悩まずに相談することが大切です。

がんステージ4の治療ができる
医療機関 3院

当サイトでは、保険診療で受ける「抗がん剤治療」と、自由診療で受ける「トモセラピー」や「樹状細胞ワクチン療法」でステージ4のがんを治療する方法について紹介しています。がんの進行度により、医師と相談して検討しましょう。

自由診療|放射線療法
トモセラピー
再発・多発転移がんを治療
クリニックC4
クリニックC4<トモセラピー>

画像引用元:クリニックC4公式HP
(https://cccc-sc.jp/)

痛み・副作用の少ない放射線療法
放射線治療のトモセラピーに特化したクリニックで、重粒子線、陽子線などの先進医療での治療を断られた方にも、ステージ4で「手立てがない」と言われた方にも、身体に優しいがん治療をお探しの方にも、痛み・副作用の少ない治療を行います。薬剤との併用により、より積極的な治療を行うことも可能です。

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体の免疫力に働きかけて治療
銀座鳳凰クリニック
銀座鳳凰クリニック<樹状細胞ワクチン療法>

画像引用元:銀座鳳凰クリニック公式HP
(https://www.ginzaphoenix.com/)

患者の細胞からワクチンを作製
免疫細胞を研究している院長のもと、免疫の司令塔である樹状細胞を使ってがん免疫療法を行っているクリニックです。患者様専用のワクチンを作るイメージで、治療の手立てがないと言われた患者様へも提供可能な治療法です。しっかりと寄り添って治療を進めていく姿勢も、治療を選択する要因になっているようです。

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保険診療|外来化学療法
抗がん剤治療
再発や転移を抑制
がん研有明病院
がん研有明病院

画像引用元:がん研有明病院公式HP
(https://www.jfcr.or.jp/hospital/)

新しいがん治療薬の導入に積極的
抗がん剤による薬物療法が進む中、「先端医療開発科」が創設され、新しいがん治療薬での治療をいち早く受けられるよう、早期臨床開発を推進している病院です。幅広い知識と経験を持つ専任医師とスタッフが、それぞれの患者様に合った臨床試験を提案し、これまでの薬では治らなかったがんの治療に取り組んでいます。

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