ステージ4と告知されたら知っておきたい最新がん治療と医療機関のはなし
ここでは、頭頚部癌や肺癌、睾丸腫瘍、卵巣癌、乳癌などのさまざまな癌に治療効果を持つとされるカルボプラチンについて、その効果や効能、用法、注意点、相互作用、副作用などを詳しく解説します。
幅広い癌の治療効果が期待されるカルボプラチンですが、その効果や副作用は、患者個人により異なります。カルボプラチンに関して正しく理解したうえで、主治医とともにがんに立ち向かっていきましょう。
カルボプラチンは、主に次に挙げる癌を患う患者において、治癒・延命・症状緩和などの効果を持つ薬です。
上記の癌であっても、患者の全身状態などによりカルボプラチンが使用されないことがあります。また、癌以外の患者においてもカルボプラチンが使用されることがあります。
カルボプラチン(サワイ)は、「日局カルボプラチン」を有効成分とします。
頭頸部癌、肺小細胞癌、睾丸腫瘍、卵巣癌、子宮頸癌、悪性リンパ腫、非小細胞肺癌の場合、通常、成人には1日300~400mg/m2(体表面積)を静脈注射し、4週間休薬します。これを1クールとし、同薬の投与をくり返します。その他の種類の癌については、それぞれの癌の規定の投与法にしたがいます。
なお、投与量は、患者の年齢や症状、疾患等により適宜増減します。
カルボプラチンの使用により、骨髄抑制等の重篤な副作用が発現することがあります。よって医師は使用に際し、適宜、患者の臨床検査を行う必要があります。使用が原因と考えられる異常が認められた場合、減量、休薬、投与中止等の処置を行います。
他の抗癌剤、または放射線照射などの併用により、骨髄抑制等の副作用が増強することがあります。併用が原因と考えられる異常が認められた場合、医師は減量、休薬、投与中止などの適切な処置を行います。
その他にも、悪心や嘔吐、食欲不振などの消化器症状、または感染症や出血傾向などの発現・増強などの症状が生じることがあります。いずれの異常が認められた場合でも、医師には適切な処置が求められます。
カルボプラチンの服用に際し、以下の対象者については注意を要します。
カルボプラチンは次の成分との併用により相互作用が起こる恐れがあるため、その投与に際して、主治医には十分な注意・観察が求められます。
骨髄抑制等の副作用が増強することがあります。また、胸部に対する放射線照射の併用により、重篤な食道炎や肺臓炎が発現したとの報告があります。
骨髄抑制等の副作用が増強することがあります。
アミノグリコシド系抗生物質等の腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤を併用した場合、腎障害や聴器障害が増強することがあります。
カルボプラチンの投与によって起こり得る重大な副作用として、主に次のものが挙げられています。異常が認められた場合には、医師による適切な処置が必要です。
なお、以下のいずれの副作用についても、発現頻度は不明です。
汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血等の症状が現れることがあります。
チアノーゼや呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下、気管支痙攣等、ショック、アナフィラキシーが認められることがあります。また、本剤の投与回数を重ねるほどショック、アナフィラキシーの発現頻度が上がる傾向があります。
発熱、呼吸困難、胸部X線異常などをともなう間質性肺炎が現れることがあります。
上記のほかにも、急性腎障害、ファンコニー症候群、肝不全、肝機能障害、黄疸、消化管壊死、消化管穿孔、消化管出血、消化管潰瘍、出血性腸炎、偽膜性大腸炎、麻痺性イレウス、脳梗塞、肺梗塞、血栓・塞栓症、心筋梗塞、うっ血性心不全、溶血性尿毒症症候群など、重大な副作用として指摘されている症状が多くあります。
また、重大な副作用には含まれていないものの、「その他の副作用」に分類されている症状も多くあります。
カルボプラチンの使用による副作用の詳細について知りたい患者は、主治医に直接確認しましょう。
【免責事項】
※このサイトは、2015年11月の調査を基に制作しています。最新の治療方法は各病院・クリニックの公式サイトをご確認いただきますようお願いします。
また、本サイトで掲載している治療法については、自由診療のため保険適用外となり全額自己負担となります。治療を受けるクリニックや症状、治療法によって、治療回数・期間、費用が変動しますので、詳しくは直接クリニックへお問い合わせください。また、治療における副作用やリスクなども治療方法によって異なります。不安な点・不明点については、各病院・クリニックの医師に直接確認・相談したうえで治療を検討することをおすすめします。
◆トモセラピー治療の費用と期間について
トモセラピーとは、がん細胞が集まる病巣を包み込むように放射線を照射できる放射線治療システムです。
トモセラピー治療の費用は保険診療と自由診療の場合で大きくことなります。保険適用の場合は1回の照射につき自己負担額は約1万1000円、保険が適用されない自由診療の場合は約3万3000円と言われています。
病状やクリニックによって費用や期間は変動するため、検討している病院・クリニックがあれば直接お問合わせください。
◆トモセラピー治療のリスクについて
照射する部位によっては、頭痛や下痢などの副作用が生じるケースがあります。不安な方は各病院・クリニックへ相談しましょう。