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カルボプラチン

ここでは、頭頚部がんや肺がん、睾丸の腫瘍、卵巣がん、乳がんなど、さまざまながんに対して治療効果があるとされるカルボプラチンについて、その働きや使い方、注意点、副作用、他の薬との関係などについて詳しく紹介します。

カルボプラチンは多くのがんに使用される抗がん剤のひとつですが、その効果や副作用の出かたには個人差があります。治療を受ける際には、主治医とよく相談しながら、薬の特徴を正しく理解して向き合っていくことが大切です。

目次

カルボプラチンの作用と特徴

カルボプラチンの効果・効能

カルボプラチンは、がん細胞のDNAに作用して、がんの進行を抑える働きがあります。次のようながんに対して使われることがあります。

さらに、乳がんの中でも、2023年の日本乳癌学会の診療ガイドラインによると、BRCAという遺伝子に変異がある「トリプルネガティブ乳がん」の患者に対して、カルボプラチンが選択肢のひとつとして使われることがあります。ただし、すべての乳がんに使われるわけではなく、使用は限られたケースにとどまります。

また、がん以外の病気に対してカルボプラチンが使われることもありますが、その場合には専門医の判断に基づいた慎重な対応が必要です。

カルボプラチンの有効成分

カルボプラチン(サワイ)には、「日本薬局方カルボプラチン」という有効成分が含まれています。

カルボプラチンの用法

カルボプラチンは、がんの種類によって使用方法が異なります。従来は、体表面積に基づき、1日あたり300~400mg/m²を静脈から注射し、4週間休んでから再び投与する、という方法がよく用いられていました。

しかし、2020年以降、腎臓の働きをもとにして投与量を決める「Calvert式」という方法が多くの現場で取り入れられています。この方法では、AUC(血中濃度と時間の積)という考え方に基づいて、患者ごとにより適切な量を計算します。たとえばAUC5〜6がよく使われています。

なお、投与量は年齢や体調、腎臓の機能などを考慮して、医師により調整されます。

カルボプラチンの注意点

カルボプラチンの投与に関する基本的な注意点

カルボプラチンを使うときは、いくつかの副作用が出る可能性があります。特に骨髄が抑えられることで、血液中の成分が減ってしまうことがあります。そのため、定期的に血液検査などを行って、体に異常がないか確認することが必要です。異常が見られた場合には、薬の量を減らしたり、しばらく休んだりすることもあります。

ほかの抗がん剤や放射線治療と一緒に使う場合には、副作用が強く出ることがあります。このような併用治療を受けるときも、十分な注意が必要です。吐き気や食欲の低下、感染症にかかりやすくなる、出血しやすくなるといった症状が出ることもあります。

カルボプラチンの投与に際して注意すべき患者

カルボプラチンの使用にあたっては、特に次のような人は注意が必要です。

カルボプラチンの相互作用に関する注意点

カルボプラチンを他の薬と一緒に使うときは、薬の組み合わせによって副作用が強く出ることがあります。

たとえば、放射線治療と一緒に使うと、食道や肺に強い炎症が起きることがあります。また、腎臓や耳に影響を与える抗生物質と一緒に使うと、これらの臓器に負担がかかることもあります。

主治医には、ほかに使っている薬がある場合は必ず伝えることが大切です。

カルボプラチンの副作用

カルボプラチンの使用で、まれではありますが重い副作用が報告されています。これらは発症の頻度がはっきりしていないものも多いため、異常があった場合にはすぐに医師の診察を受けることがすすめられます。

具体的には、血液中の赤血球・白血球・血小板が減る、貧血、出血しやすくなるといった症状があります。また、アレルギー反応として、息苦しさや血圧の低下、気管支のけいれんなどが起こることがあり、使用回数が増えるほどアレルギーのリスクも高くなる傾向があります。

さらに、肺に炎症が起きて呼吸がしにくくなる「間質性肺炎」が現れることもあります。

そのほかにも、腎臓の機能障害や肝臓の障害、消化管の傷害、血管のつまり、心臓の病気なども、まれにではありますが報告されています。これらの症状は、「重い副作用」として医療の現場でも注意されているものです。

なお、ここで紹介していない副作用もあります。カルボプラチンの副作用について心配がある場合は、主治医に相談することが大切です。

がんステージ4の治療ができる
医療機関 3院

当サイトでは、保険診療で受ける「抗がん剤治療」と、自由診療で受ける「トモセラピー」や「樹状細胞ワクチン療法」でステージ4のがんを治療する方法について紹介しています。がんの進行度により、医師と相談して検討しましょう。

自由診療|放射線療法
トモセラピー
再発・多発転移がんを治療
クリニックC4
クリニックC4<トモセラピー>

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痛み・副作用の少ない放射線療法
放射線治療のトモセラピーに特化したクリニックで、重粒子線、陽子線などの先進医療での治療を断られた方にも、ステージ4で「手立てがない」と言われた方にも、身体に優しいがん治療をお探しの方にも、痛み・副作用の少ない治療を行います。薬剤との併用により、より積極的な治療を行うことも可能です。

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銀座鳳凰クリニック<樹状細胞ワクチン療法>

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患者の細胞からワクチンを作製
免疫細胞を研究している院長のもと、免疫の司令塔である樹状細胞を使ってがん免疫療法を行っているクリニックです。患者様専用のワクチンを作るイメージで、治療の手立てがないと言われた患者様へも提供可能な治療法です。しっかりと寄り添って治療を進めていく姿勢も、治療を選択する要因になっているようです。

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再発や転移を抑制
がん研有明病院
がん研有明病院

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新しいがん治療薬の導入に積極的
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