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放射線療法

癌治療方法のひとつである、放射線治療について詳しく解説しています。

目次

放射線療法とは

放射線療法は、がんに対する有力な治療法のひとつであり、手術療法と同じく直接がん細胞を攻撃することができる局所療法です。

がん細胞に放射線を当てることで、手術をして直接切り取る作業をおこなわなくても、がん腫瘍をなくしたり小さくすることができます。また、がんができた場所が複雑で、手術をすることが難しいというような場合にも効果的な治療法です。

手術に比べると身体への負担が比較的少ないため、体力がない高齢期の患者さんにも適用しやすいとされています。

放射線の副作用

放射線治療と聞くと、副作用を心配される方がいるかもしれません。

よく表れる症状としては、下痢、皮膚の赤み、粘膜の炎症、白血球の減少、食欲の減退などです。これらは、治療開始から治療を終了してから半年後までの間に表れる一時的なもので、一定期間が経つとほとんどの症状は消えます。

現在では、以前に比べて放射線治療機器も技術改良が進み、腫瘍部にピンポイントで照射をすることができるようになっています。そのため治療効果が格段に向上しているとともに、副作用も大幅に軽減しています。

進化する放射線治療

従来は一方向からのみしか放射線を当てることしかできませんでしたが、現在では「定位放射線照射」という多方向から放射線を当てることができる方法が登場しました。これにより、がん病巣に対して色々な方向から放射線を当てて攻撃ができるうえ、正常組織への被ばく量を少なくすることができます。

ところで、放射線療法とひとことでいっても、いくつかの種類があるのをご存じでしょうか。

一般的なX線などを利用した治療のほか、粒子線療法小線療法IMRT(強度変調放射線治療)トモセラピーなどです。粒子線療法など新しい治療は先進医療として期待を集めていますが、受けられる施設が限られていたり、自由診療となるため医療費が保険対応にならないものもあります。

放射線治療が標準治療となっている主な疾患

放射線治療が標準治療とされている疾患には、以下のようなものがあります。

頭頸部領域のがん

早期がんでは手術と放射線治療での結果に差はありません。しかし、場所により手術ができない場合などは率先して放射線治療が選ばれることになります。放射線照射は6~8週の外部照射で行うケースがほとんどです。舌がんや中咽頭がんで、密封小線源療法が主に実施されます。

肺がん

非小細胞肺がんにおいて、I、II期では手術が行われ、それ以上になると放射線での治療対象となるのが一般的です。6~7週間、外部照射をします。最近では、抗がん剤と組み合わせて使うことで、単独で照射するよりも生存期間が延長することがわかってきました。

乳がん

乳房の温存治療をするためには、放射線治療は欠かせません。乳房を残すためには、乳房部分切除手術後に放射線照射も実施するのが一般的です。5~6週間、外部照射での放射線治療をして再発や転移をおさえます。

前立腺がん

日本でも、近年患者数が増加してきています。欧米では手術と同様に放射線治療がとられ、5年生存率でも手術した場合に比べても遜色はないとされています。

放射線治療の準備と流れ

放射線治療を受ける場合には、まず放射線治療医による診察を受けることから始まります。 放射線治療医により、がんの転移状態や身体の状態はどうであるか、放射線の照射が可能かをこれまでの検査結果から導き出していきます。治療の目的や副作用、期間も決定されそれらの説明を受けます。不明点がある場合には、この際忘れずに質問をしましょう。

治療計画

CT、X線シミュレーターや治療計画装置などを用いて、がん腫瘍や周りにある正常な細胞な位置を把握します。そのうえで、どの場所にどのくらいの放射線をあてるかを決めていきます。

放射線の照射

実際に放射線が照射されている時間は、数分ほど。放射線の治療室に入ってから出てくるまでの合計でも、10分~20分程度です。

経過観察

治療が終わった後も、効果を確認するために経過観察を続けます。放射線の副作用は数ヶ月後に表れることもあるため、継続した観察が必要です。

放射線治療の受診制限

放射線での治療は副作用も少なく、身体へもあまり負担をかけない治療法ですが、一生で同じ部位に当てることができる線量が定められています。ひとつの場所に対して、放射線の単位である50~60グレイまでしか照射をおこなうことができません。

これは、がん細胞は50グレイの放射線で死滅させることができますが、人間の細胞もそれ以上の被ばくを受けると組織が壊れてしまうためです。そのため同じ場所に再発した場合や、乳がんが治った後に肺がんになってしまった場合など照射の部位が重なる時には、放射線治療を再び受けることはできません。

がんステージ4の治療ができる
医療機関 3院

当サイトでは、保険診療で受ける「抗がん剤治療」と、自由診療で受ける「トモセラピー」や「樹状細胞ワクチン療法」でステージ4のがんを治療する方法について紹介しています。がんの進行度により、医師と相談して検討しましょう。

自由診療|放射線療法
トモセラピー
再発・多発転移がんを治療
クリニックC4
クリニックC4<トモセラピー>

画像引用元:クリニックC4公式HP
(https://cccc-sc.jp/)

痛み・副作用の少ない放射線療法
放射線治療のトモセラピーに特化したクリニックで、重粒子線、陽子線などの先進医療での治療を断られた方にも、ステージ4で「手立てがない」と言われた方にも、身体に優しいがん治療をお探しの方にも、痛み・副作用の少ない治療を行います。薬剤との併用により、より積極的な治療を行うことも可能です。

  • 症例のある対象疾患
前立腺がん 頭頸部がん 肺がん 乳がん 胃がん 小腸がん 肝胆膵がん 大腸がん 直腸がん 泌尿器がん 卵巣がん 子宮がん 肝臓がん 膀胱がん 膵臓がん 膵体部がんなど
所在地 東京都渋谷区元代々木町33-12
電話番号 03-6407-9407
自由診療|免疫療法
樹状細胞
ワクチン療法
体の免疫力に働きかけて治療
銀座鳳凰クリニック
銀座鳳凰クリニック<樹状細胞ワクチン療法>

画像引用元:銀座鳳凰クリニック公式HP
(https://www.ginzaphoenix.com/)

患者の細胞からワクチンを作製
免疫細胞を研究している院長のもと、免疫の司令塔である樹状細胞を使ってがん免疫療法を行っているクリニックです。患者様専用のワクチンを作るイメージで、治療の手立てがないと言われた患者様へも提供可能な治療法です。しっかりと寄り添って治療を進めていく姿勢も、治療を選択する要因になっているようです。

  • 症例のある対象疾患
前立腺がん 頭頸部がん 肺がん 乳がん 胃がん 小腸がん 肝胆膵がん 大腸がん 直腸がん 泌尿器がん 卵巣がん 子宮がん 肝臓がん 膀胱がん 膵臓がん 膵体部がんなど
所在地 東京都千代田区外神田4-14-1
秋葉原UDXビル北ウィング6F
電話番号 03-6263-8163
保険診療|外来化学療法
抗がん剤治療
再発や転移を抑制
がん研有明病院
がん研有明病院

画像引用元:がん研有明病院公式HP
(https://www.jfcr.or.jp/hospital/)

新しいがん治療薬の導入に積極的
抗がん剤による薬物療法が進む中、「先端医療開発科」が創設され、新しいがん治療薬での治療をいち早く受けられるよう、早期臨床開発を推進している病院です。幅広い知識と経験を持つ専任医師とスタッフが、それぞれの患者様に合った臨床試験を提案し、これまでの薬では治らなかったがんの治療に取り組んでいます。

  • 症例のある対象疾患
前立腺がん 頭頸部がん 肺がん 乳がん 胃がん 小腸がん 肝胆膵がん 大腸がん 直腸がん 泌尿器がん 卵巣がん 子宮がん 肝臓がん 膀胱がん 膵臓がん 膵体部がんなど
所在地 東京都江東区有明3-8-31
電話番号 03-3520-0111(大代表)

【選定基準】
「末期がん クリニック」でGoogle検索してヒットした医療機関上位35院中、治療実績と画像付き症例を公式HPに掲載しており、以下の各治療法におけるGoogleの口コミ評価がそれぞれ最も良い3院を抽出しています(2023年5月15日調査時点)。
①放射線療法「トモセラピー」の治療実績と症例・・・クリニックC4
②免疫療法「樹状細胞ワクチン投与」の治療実績と症例・・・銀座鳳凰クリニック
③外来化学療法「抗がん剤治療」の治療実績と症例・・・がん研有明病院

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