がんの診断を受けると主治医より「ステージ」という、進行度合いによりランク分けされた段階を告げられます。このステージは1から4まであり、1と2はそのがんが持つ特有の症状が現れ、3~4になると全身にがんが広がっていきます。このカテゴリーでは、代表的なそれぞれのがんについて症状をまとめています。
肺がんは男性の死亡原因における1位のがん(※)です。初期のころには症状が現れにくいため、見つかりにくいがんであるといわれています。主な症状や治療法、進行してしまった場合に選ぶべき方法などをまとめました。
非小細胞肺がんに関していうと、治療の中でも代表的になってくるのが全身療法です。化学療法から検討することになるでしょう。化学療法に関しては全身状態が良好な患者に対して選択されることになります。
他、局所療法として放射線療法や外科療法を行うこともあるのですが、単独またはその他の治療法との併用で全身または局所症状の緩和をするために緩和治療を行うことも多いです。
ステージ4では基本的に外科手術以外の方法で治療を行うことになります。
胃がんは50歳~70歳の男性に多いがんです。がんを引き起こす「ピロリ菌」という菌が発見されたことで、ごく初期に見つかるケースが増えてきました。検査方法や、標準治療についてまとめています。
胃がんのステージ4では基本的に外科手術は行いません。こちらは化学療法、放射線治療、緩和手術、対症療法を行うことになります。使用する抗がん剤はフルオロピリミジン系薬剤、プラチナ系薬剤、タキサン系薬剤、塩酸イリノテカンなど。これらを単独で取り入れたり、組み合わせて使うこととなります。
他、胃がんのうち、10~20%ではタンパク質であるHER2(ハーツー)が増殖とかかわっていることもあり、必要に応じてそれに対応するための化学療法が行われることになるでしょう。
大腸がんは早い段階で見つけることができれば、手術や治療でほとんどのケースで治すことができるがんです。しかし、進行すると転移の可能性が高いことや手術により人口肛門となることがあるなど、悪化してしまうと生活に影響がでやすいがんでもあります。
大腸がんのステージ4では、できる場合は抗がん剤治療や放射線治療が行われます。これらが選択できなかった場合は対症療法を行うことになるでしょう。
放射線治療では手術前後の治療としても行われます。現在がん剤治療は化学療法、分子標的治療となり、近年大腸がんの治療に有効な抗がん剤がいくつか開発されたこともあり、状態に応じ、数種類の薬剤を組み合わせて使うことも多いです。
副作用の少ない抗がん剤の場合、外来通院で治療することも可能となっています。
B型またはC型の慢性ウイルス性肝炎に感染している人は、肝臓がんになりやすいといわれています。特にC型肝炎である場合には、そうでない健康な人と比べて、発症リスクが高くなるそうです。肝臓がん特有の症状や、治療法について説明していきます。
肝臓がん治療の中心は化学療法となります。中心になってくるのが抗がん剤を用いた治療となっており、肝動注化学療法の他、全身化学療法が用意されています。肝動注化学療法とはカテーテルから抗がん剤のみを塞栓をせずに注入する方法です。
肝臓がんの治療で使用できると許可されている抗がん剤はいくつかあるものの、この中でも、経口薬であるソラフェニブ(ネクサバール)が延命効果を示したとのことで、標準治療で使われています。
食道がんは、60代~70代男性の患者数が多いがん(※)です。死亡率が高いがんであるため、喉の違和感があるならささいな症状でも、検査を受けてください。どのような症状を感じたら病院に行くべきか、治療法とともに紹介しています。
ステージ4はがんが進行していることもあり、手術が難しい場合は放射線治療や抗がん剤治療、対症療法などを組み合わせた集学的治療と呼ばれるものを行うことになります。 放射線治療は体の外側から照射するのが一般的ですが、放射線が出る物質を食道の腔内に挿入して内側から照射する方法なども開発されています。
抗がん剤治療も行われることになりますが、食道がんの治療では単独で行うのではなく、化学放射線治療と組み合わせて行った方が高い高価が期待できるでしょう。
最近ではピンクリボンキャンペーンが行われたり、乳がんで乳房を失った人でも公衆浴場に入れるように専用の装具ができたりするなど、世間の乳がんに対する理解も広がってきました。手術や治療をする場合にはどのような流れとなるのか、女性は特に知っておきたい情報です。
中心となる治療は薬物療法です。これに加えて選択できる場合は手術、それから放射線治療や緩和ケアを行うことになります。ただし、手術が選択できる場合でもステージ4だと乳房を温存するのは難しいといえるでしょう。
放射線治療は手術の後にも行われることになります。薬物療法に関しては他の治療法の効果を補う目的で取り入れられることもあるため、副作用より少ないのについても確認しておきましょう。しこりが大きくて乳房切除ができない場合などには先に化学療法を行うことも珍しくありません。
前立腺がんは、ゆっくりと進行する特徴を持ったがんです。あまり症状が出ないため見つかりにくいがんでもあります。上皇陛下が手術をしたことで有名になりましたが、発症した場合にはどのような手術が必要になるのか、ホルモン療法についても調べました。
状態が進行し、手術ができないと判断された場合には主にホルモン療法が行われることになります。これは、男性ホルモンの刺激によって病気が進行する性質を持っているためです。内分泌療法という形でホルモン療法を取り入れることになります。
ただ、内分泌治療は長期にわたって治療を行っていると反応が弱くなるなどの問題点があるため、その他の治療法も組み合わせることが多いです。必要に応じて化学療法なども組み合わせて行っていくことになるでしょう。前立腺がんの化学療法では静脈注射の他、経口などによるという方法で治療が行われます。
子宮頸がんと子宮体がんを合わせた総称が子宮がんです。若い女性だけでなく、高齢の女性にも可能性のあるがんなので、女性の方はぜひ知っておきましょう。何が原因で発症するのか。それぞれの検診ではどのようなことが行われるのか。ステージごとの特徴は何なのかなど、知っておきたい5年生存率を含めてご紹介します。
子宮頸がんの場合は、単独での放射線治療、または同時化学放射線治療、抗がん剤を用いた化学療法、緩和的局所療法、緩和医療などが挙げられます。
子宮体がんの場合は可能であれば外科治療による手術、難しい場合は抗がん剤治療による化学療法、または放射線治療を選択することになるでしょう。ステージ4だとどうしても状態によっては卵巣・卵管などの切除術、所属リンパ節切除術などが選択できない場合もあります。
ステージ4で状態が進行していることもあり、複数の治療を組み合わせることも珍しくありません。
進行がんに対してSBRT(体幹部定位放射線治療)を実施。胃がんの肺転移を起した80代男性の場合、免疫治療とSBRT(体幹部定位放射線治療)を組み合わせた治療によりがんの大きさが縮小。腫瘍マーカーも下がったことが報告されています。
79歳女性患者、進行性胃がんステージⅣの治療症例です。抗がん剤治療と並行して活性化Tリンパ球療法とNK細胞療法(いずれも免疫療法)を実施。2013年4月に免疫療法をスタートし、半年以内に免疫細胞の改善と、傍大動脈並びに左鎖骨上リンパ節転移が縮小したことが認められました。
内分泌甲状腺外会誌2016に報告した症例報告によれば、初診時甲状腺がんステージ4aと診断された51歳男性は、2006年12月から2007年1月までに放射線照射治療を19回実施。パルブロ酸の服用、ドキソルビシン(計4クール)、シスプラチン3クール、さらに2007年2月中旬に手術を行った結果、3月中旬に退院。1年ごとにPET-CT検査と年2回のエコー検査を行った結果、再発が認められなかった症例が報告されています。
ステージ4の肛門がんと診断された50歳の女性の症例では、5-fluorouracil(5-FU)/mitomyein C(MMC) 療法と、化学放射線療法を実施を実施したところ、寛解をした症例が琉球大学大学院医学研究科より報告されています。上記の治療をスタートしてから1年半経過したのちも、再発は見られず、肛門機能も良好と報告されています。
当サイトでは、保険診療で受ける「抗がん剤治療」と、自由診療で受ける「トモセラピー」や「樹状細胞ワクチン療法」でステージ4のがんを治療する方法について紹介しています。がんの進行度により、医師と相談して検討しましょう。
痛み・副作用の少ない放射線療法
放射線治療のトモセラピーに特化したクリニックで、重粒子線、陽子線などの先進医療での治療を断られた方にも、ステージ4で「手立てがない」と言われた方にも、身体に優しいがん治療をお探しの方にも、痛み・副作用の少ない治療を行います。薬剤との併用により、より積極的な治療を行うことも可能です。
所在地 | 東京都渋谷区元代々木町33-12 |
---|---|
電話番号 | 03-6407-9407 |
患者の細胞からワクチンを作製
免疫細胞を研究している院長のもと、免疫の司令塔である樹状細胞を使ってがん免疫療法を行っているクリニックです。患者様専用のワクチンを作るイメージで、治療の手立てがないと言われた患者様へも提供可能な治療法です。しっかりと寄り添って治療を進めていく姿勢も、治療を選択する要因になっているようです。
所在地 | 東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDXビル北ウィング6F |
---|---|
電話番号 | 03-6263-8163 |
新しいがん治療薬の導入に積極的
抗がん剤による薬物療法が進む中、「先端医療開発科」が創設され、新しいがん治療薬での治療をいち早く受けられるよう、早期臨床開発を推進している病院です。幅広い知識と経験を持つ専任医師とスタッフが、それぞれの患者様に合った臨床試験を提案し、これまでの薬では治らなかったがんの治療に取り組んでいます。
所在地 | 東京都江東区有明3-8-31 |
---|---|
電話番号 | 03-3520-0111(大代表) |
【選定基準】
「末期がん クリニック」でGoogle検索してヒットした医療機関上位35院中、治療実績と画像付き症例を公式HPに掲載しており、以下の各治療法におけるGoogleの口コミ評価がそれぞれ最も良い3院を抽出しています(2023年5月15日調査時点)。
①放射線療法「トモセラピー」の治療実績と症例・・・クリニックC4
②免疫療法「樹状細胞ワクチン投与」の治療実績と症例・・・銀座鳳凰クリニック
③外来化学療法「抗がん剤治療」の治療実績と症例・・・がん研有明病院