免疫療法は、2010年代半ば以降、がん治療の新たな選択肢として注目を集めている治療法のひとつです。人間が本来持っている免疫の力を活性化させ、がん細胞に立ち向かうことを目的とした治療であり、「第4のがん治療」として期待されています(手術・放射線治療・化学療法に続く治療法)。
この治療法では、免疫システムに対してさまざまな方法で刺激を与え、がん細胞を攻撃する能力を高めることが試みられています。大学などの研究機関による臨床試験や、厚生労働省の承認を得た免疫チェックポイント阻害薬など、幅広い形態で開発と実用化が進められています。
人間の体には、ウイルスや細菌、そしてがん細胞といった「異物」を排除するための免疫機構が備わっています。本来であれば、がん細胞もこの免疫の働きによって排除されますが、一部のがん細胞は免疫の監視をすり抜けて増殖することがあります。
免疫療法とは、このように逃げ延びたがん細胞に対して再び免疫を活性化させ、排除を試みる治療法です。この考え方自体は100年以上前に米国のウィリアム・コーリー博士によって提唱されたとされています。
2010年代以降、特に2014年にオプジーボ(ニボルマブ)が日本で承認されて以降、免疫チェックポイント阻害薬(例:ニボルマブ〈商品名オプジーボ〉やペムブロリズマブ〈キイトルーダ〉など)が登場し、悪性黒色腫、非小細胞肺がん、腎細胞がんなどに対する効果が科学的に認められています。
非常に残念なことですが、免疫療法はすべての患者さんに有効とは限りません。特に、どのような患者に効果が現れるのか(バイオマーカーによる予測など)については、2025年の現在も多くの研究が進行中です。
また、治療効果が現れるまでに時間がかかることがあり、副作用(自己免疫反応など)にも注意が必要です。
日本においても、厚生労働省によって承認された免疫療法薬が複数あり、保険診療の対象となっている疾患もあります。一方で、研究段階にある治療法については、臨床試験(治験)を通じて科学的根拠の蓄積が求められています。
自費診療として提供される免疫療法の中には、十分なエビデンスが確認されていないものも存在するため、治療選択の際は、信頼できる医療機関や主治医との相談が不可欠です。
今後、より多くのエビデンスが蓄積されていく中で、自分に合った最適な治療法を見極めることが、がん治療の質を高める重要なポイントとなるでしょう。
当サイトでは、保険診療で受ける「抗がん剤治療」と、自由診療で受ける「トモセラピー」や「樹状細胞ワクチン療法」でステージ4のがんを治療する方法について紹介しています。がんの進行度により、医師と相談して検討しましょう。
画像引用元:クリニックC4公式HP
(https://cccc-sc.jp/)
痛み・副作用の少ない放射線療法
放射線治療のトモセラピーに特化したクリニックで、重粒子線、陽子線などの先進医療での治療を断られた方にも、ステージ4で「手立てがない」と言われた方にも、身体に優しいがん治療をお探しの方にも、痛み・副作用の少ない治療を行います。薬剤との併用により、より積極的な治療を行うことも可能です。
所在地 | 東京都渋谷区元代々木町33-12 |
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電話番号 | 03-6407-9407 |
画像引用元:銀座鳳凰クリニック公式HP
(https://www.ginzaphoenix.com/)
患者の細胞からワクチンを作製
免疫細胞を研究している院長のもと、免疫の司令塔である樹状細胞を使ってがん免疫療法を行っているクリニックです。患者様専用のワクチンを作るイメージで、治療の手立てがないと言われた患者様へも提供可能な治療法です。しっかりと寄り添って治療を進めていく姿勢も、治療を選択する要因になっているようです。
所在地 | 東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDXビル北ウィング6F |
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電話番号 | 03-6263-8163 |
画像引用元:がん研有明病院公式HP
(https://www.jfcr.or.jp/hospital/)
新しいがん治療薬の導入に積極的
抗がん剤による薬物療法が進む中、「先端医療開発科」が創設され、新しいがん治療薬での治療をいち早く受けられるよう、早期臨床開発を推進している病院です。幅広い知識と経験を持つ専任医師とスタッフが、それぞれの患者様に合った臨床試験を提案し、これまでの薬では治らなかったがんの治療に取り組んでいます。
所在地 | 東京都江東区有明3-8-31 |
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電話番号 | 03-3520-0111(大代表) |