ステージ4と告知されたら知っておきたい最新がん治療と医療機関のはなし
このカテゴリでは、癌の治療に用いられている主な薬を網羅的にご紹介しています。
同じ種類の癌を対象にした薬でも、その作用や用法、副作用などは薬によって様々。患者においては、主治医から処方された薬の作用や副作用、注意点などについて理解しておくようにしましょう。
ジオトリフは、主に「肺癌(非小細胞肺癌)」の治療に用いられる薬。有効成分「アファチニブ」が上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ活性を阻害し、がん細胞の増殖を抑制します。
通常、成人は空腹時に1日1錠を服用。患者の状態により、1日の摂取量を20mgから50mgまで増減させることが可能です。
重大な副作用として、間質性肺疾患や重度の下痢、肝不全、心障害などが報告されています。
タルセバは、主に「肺癌(非小細胞肺がん)」および「膵臓癌」の治療に用いられる薬。有効成分「エルロチニブ」が上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ活性を阻害し、がん細胞の増殖を抑制します。
通常、成人は150mgの「エルロチニブ」を含んだタルセバ錠を、食事の1時間以上前、または食後2時間以降に1日1回、経口で服用します。
重大な副作用として、間質性肺疾患や肝炎・肝不全、重度の下痢、急逝腎障害などが報告されています。
イレッサは、主に「肺癌(非小細胞肺癌)」の治療の用いられる薬。有効成分「ゲフィチニブ」が、上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ活性を阻害し、がん細胞の増殖を抑制します。
通常、成人は150mgの「ゲフィチニブ」を含んだイレッサ錠を、1日1回、経口で服用。日本人高齢者においては、食後の服用が望ましいとされています。
重大な副作用として、急性肺障害や間質性肺疾患、脱水、肝炎、急性膵炎などが報告されています。
シスプラチンは、主に「睾丸腫瘍」「膀胱癌」「腎盂・尿管癌」「前立腺癌」などの癌を患う患者に対し、治癒・延命・症状緩和などの効果を持つ薬です。
いずれの種類の癌においても、注射によりシスプラチンを投与します。薬剤(有効成分)の投与量や投与頻度、休養期間などについては、癌の種類や患者の状態により異なります。
シスプラチンの投与にともなう重大な副作用として、急性腎不全、汎血球減少等の骨髄抑制、アナフィラキシー様症状などが報告されています。
カルボプラチンは、主に「頭頸部癌」「睾丸腫瘍」「卵巣癌」などの癌を患う患者において、治癒・延命・症状緩和などの効果を持つ薬です。
通常、成人には1日300~400mg/m2(体表面積)を静脈注射し、4週間休薬します。これを1クールとし、同薬の投与をくり返します。
カルボプラチンは放射線照射や抗悪性腫瘍剤との併用により相互作用が起こる恐れがあるため、その投与に際して、主治医には十分な注意・観察が求められます。
タキソールは、卵巣癌や肺癌、乳癌、胃癌など、さまざまな癌の治癒・延命・症状緩和などの効果を持つ薬です。
癌の種類により、タキソールの用法・用量が異なります。たとえば卵巣癌の場合には、通常、パクリタキセルとして、1日1回210mg/m2(体表面積)を3時間かけて点滴静注し、のち少なくとも3週間休薬。これを1クールとし、投与をくり返します。
タキソールの使用によって起こりうる重大な副作用として、主にショック、アナフィラキシー様症状や白血球減少等の骨髄抑制が挙げられています。
【免責事項】
※このサイトは、2015年11月の調査を基に制作しています。最新の治療方法は各病院・クリニックの公式サイトをご確認いただきますようお願いします。
また、本サイトで掲載している治療法については、自由診療のため保険適用外となり全額自己負担となります。治療を受けるクリニックや症状、治療法によって、治療回数・期間、費用が変動しますので、詳しくは直接クリニックへお問い合わせください。また、治療における副作用やリスクなども治療方法によって異なります。不安な点・不明点については、各病院・クリニックの医師に直接確認・相談したうえで治療を検討することをおすすめします。
◆トモセラピー治療の費用と期間について
トモセラピーとは、がん細胞が集まる病巣を包み込むように放射線を照射できる放射線治療システムです。
トモセラピー治療の費用は保険診療と自由診療の場合で大きくことなります。保険適用の場合は1回の照射につき自己負担額は約1万1000円、保険が適用されない自由診療の場合は約3万3000円と言われています。
病状やクリニックによって費用や期間は変動するため、検討している病院・クリニックがあれば直接お問合わせください。
◆トモセラピー治療のリスクについて
照射する部位によっては、頭痛や下痢などの副作用が生じるケースがあります。不安な方は各病院・クリニックへ相談しましょう。